61．65歳以上の就労が増える　091128

65-74歳の人たちの就労率が増えている。2005年8月統計では65-74歳の高齢者の就労数は75.600名だったのが今年の8月の統計では116,500に増えている。
ただし、肉体的労働にではほとんどゼロで、主に自営業、コンサルティング、会計、弁護士などの上級専門職に多い。　
労働人口での55-74才割合の近年傾向
2005年               9.8％
2006年             10.9％
2007年             10.9％
2008年             11.2％
2009年             13.2％

SCB統計

27-W 2010年度予算　2009.09.22

保守中道与党の来年度予算。2009年度との比較は下記の通り。
単位、億クローナ（SEK)　１SEK＝13.30円

·        社会保険；病気時の経済支援（セフティーネット）は大幅減少

·        労働市場：来年度は失業率の上昇を見こみ増加

·        教育・大学；経済危機のため教育受講者の増加を見こみ増加

·        EU支払金（会費）

·        負債金利支払金は大幅減少

·        2010年度予算：8127億SEK（9.75兆円、人口9.5百万）
（　注；日本・平成21；88.5兆円、人口125百万）

	2009年	2010年	差
社会保険＊SN	1,110	1,102	-90
労働市場	650	888	+23
自治体交付金	820	760	-60
家族支援	690	700	+10
医療看護介護	540	590	+50
教育.大学	490	540	+50
防衛・危機管理	420	460	+40
高齢者Safty Net	420	420	+0
コミニケーション	420	400	-20
法務・警察	340	360	-20
EU支払金	200	300	+100
国際援助	300	270	-30
学習支援	210	240	+30
国負支払金利	380	230	-150
農林水産支援	170	190	+20
国家運営	130	120	+10
経済・財務管理	120	120	+0
文化・メディヤ	110	100	+10
税務・関税	90	100	+10
企業	65	55	+10
一般環境・自然	52	52	+0
男女参画	55	49	-6
移民対策	60	60	+0
地方開発	32	34	+2
エネルギ–開発	30	32	+2
国際交流	18	20	+2
社会計画住居消費	21	15	-6

スウェーデンの子供のお小遣い　　091018　Swedbank

スウェーデンの子供たちは毎週または毎月に決まったお小遣いを親からもらう。
その平均額が下記の通りである。
以外と多くの子が目的をもって貯金しているとのことである。

7才                   100クローナSEK（日本円　x13.30円）
9                       120　
10　　            150                     　
12                     220
14                     400
16　　　　 1,000
18　　　 　1,050

08-OT EU諸国での反イスラム移民の政治勢力台頭の傾向　091009

移民を嫌う対移民政党がヨーロッパで勢力を伸ばしてきている。
最近の傾向として、特に反イスラムのスローガンを掲げる右派勢力がヨーロッパ各国で台頭してきている。スウェーデンも反イスラム政党と思われるスウェーデン民主党が約4％前後の投票予想率を獲得していると最近の新聞世論調査が出ている。ヨーロッパ諸国の反イスラムをスローガンに掲げている政党の支持率は下記の通り。　DN　09.10．29
スイス             29％
オーストリ    28％
ノルウェー    23％
デンマーク    14％
ベルギー        12％
イタリア        8％
オランダ        6％

26-Ｗ　ストックホルム市の介護サービス評価　090910

ストックホルム市統計部(USK)の調査の結果によると、市内の高齢者が出した介護サービスの総合的満足度の評価は、平均して約80％がサービスに満足を示していると言う。
満足度が高いところの特徴は、介護スタッフが長い期間(年数）辞めないで務めているところである。　ストックホルム市の介護サービスの予算は25億クローナ(ｘ13.5円）で、15,493名の高齢者がサービスを受けている。この内の86％が在宅、14％がサービスハウス（ケアー付き高齢者住居｢アパート｣)でサービスを受けている。その他は下記の通り（15,493名中）：
・　毎日、在宅サービスを受けているのは48％
・　週1回～数回の在宅サービスを受けているのが31％
・　週1回より少ない時々の介護サービスを受けているのが21％

・　時間的には最低数時間～最高300時間/一人/月
・　在宅サービスを受けている人の平均年齢は88歳
・　216のサービス供給者（自治体・会社・団体）がいる。
・　サービス供給者の選択は誰がしたか　①本人40％　②　本人と親族20％
　　③　自治体ケア―診断士23％　④　他の人8％　⑤　誰か知らない9％

59. スウェーデン人の平均貯金額と貯金目的　090910

スウェーデン人の約61％が定期的に貯蓄をしている。　この半分が月に約750：–クローナ（ⅹ13.50円、約一万円）以下、49％が750-5000クローナ/月の金額を貯金をしている。
スウェーデン人は先進国との比較で比較的に貯金をしない。住居などにはローン、育児や教育は無料である為の思われる。　貯金の目的は、①　緊急に備えて　②　年金生活の補充
③　旅行・夏休暇　となっている。　住居の為には⑩番目で、他の先進国より下位にある。理由は、長期ローンの融資が容易である為と研究所は見ている。
・国民の20％が貯金無し、
・30％が50,000クローナ（68万円）以下の貯金、
・30％が50,000～250,000クローナ
・20％が250,000クローナ以上(440万円)で、この内の5％が1,000,000クローナ（1350円）の貯金をしている。　Private Ekonomi Inst. Swedbank

58．スウェーデンの大学奨学金はOECDで最も寛容である。　09.09.14

スウェーデンの大学生に提供されている奨学金制度は、世界で最も寛容であると言われる。政府は来年2010年から月額430クローネ(約5800円)増額を決めた。さらに2011年からの返済無効額を(最高)30,000クローナ（約4０万円）の増額を決定した。
・スウェーデンの全日制大学生の奨学金制度： 1クローナ＝13.5円
①　返済資金（ローン）4週間　5,136クローナ(約7万円)
②　無返済支援金　4週間　2,684クローナ(3.6万円)
③　合計　4週間で7,820クローナ(10.5万円)
④　子供がいる場合、子供数によって無返済額、月額512～1,004クローナが追加される。
⑤　子供がいる場合、追加ローン月額　1,692クローナが可能。
⑥　年齢25才以上で就労経験者には追加ローンが可能（定額ではない）。
⑦　無返済金額分は年金積立金として扱われる

57.　男女賃金の格差は5.5～6.6％女性の方が低い。　　　09.09.04

労働調停局（mediation Institution ）の男女賃金調査の結果によると男女賃金の格差が民間部門で、女性賃金が男性より5.5～6.6％低い結果が出た。公共の部門では男女間の99.2％とほとんど格差がない（女性が99.2％）。
スウェーデンの男性労働者の平均賃金は29.400クローナ(ｘ13.50円＝約40万円)、女性は24,700クローナである。　これは女性の賃金が低いのは多くの女性が低賃金セクターの介護、看護で就労しているためであると指摘する。スウェーデン人の平均月給は27,100クローナで、最も多い所得グループは22,000～25,000クローナの範囲に集中しており、これも多くの女性が低賃金職業に就労しているためであるとしている。
・スウェーデン人の平均月給2008年　1クローナ(SEK)＝13.50円(最近の為替レート)
①平均：　女性　24,700 Sek                  男性　29,400　
②民間：　女性　25,400                         男性　29,500　
③公共：　女性　24,100                         男性　28,600
PS: 農業、林業、漁業などが男性の低賃金者グループに属していて平均18,500クローナ、男女共レストラン、カフェなどの飲食店のサービスセクターでは16,700～18,400クローナと最低賃金レベルである。
最も高所得者グループは企業役員、医者、弁護士などのグループで平均月給75,000sek(約100万円)以上で、全就労数の0.8％(約8万人)を占める。

56.　企業が入社採用を嫌う人は？　　090627

スウェーデンの企業が入社採用を避けようとする人はどんな人かの調査をＴＣＯ(ホワイトカラー組合)がＳＣＢ(統計局)と行った。それによると、他の職種で働き病気などで休職していた人、失業期間が長かった人達が最も企業での採用が難しく、この状況は過去と比較しても同じ傾向を保っている。育児中の女性、男性の採用を嫌う企業は、昨年より１％下がり、この下降傾向は過去から続けている。
・企業が採用を嫌う人の率は(2008年)：
①　過去、他の職種で働き病気長期休職をしていた人　54％　
②　長期失業者　48％
③　55歳以上　14％
④　育児中の女性　8％
⑤　育児中の男性　6％
⑦　ヨーロッパ以外からの外国人　7％
⑧　ヨーロッパからの外国人　３％
⑨　３０歳以下　１％

07-OT. ニュージーランドが“体罰禁止”をする24ヶ国目の国になるか？　090806

 スウェーデンが1979年に世界で最初に施行した子供に対する親も含めた体罰禁止法が徐々に世界各国に広がってきている。ニュージーランドが8月21日にこの法案の採決をする。　子供への体罰は学校教育ではほとんどの国が禁止をしているが、家庭内での体罰を禁止していない国はまだ多い。スウェーデンは機会があるごとに海外の児童保護団体などに体罰禁止推進の広報をして来ている。
現在、家庭/家族内での体罰を禁止している国は23各国あり、ほとんどがヨーロッパ諸国である。北欧諸国、オランダ、ドイツ、オーストリー、スペイン、ポルトガル、南米ではベネズエラ、チリー、コスタリカ、ウルグアイなどである。　まだ禁止をしてない欧州の国は英国、フランス、イタリア、ベルギー、スイスなどである。アジア、北米、アフリカでは体罰習慣が根強く禁止の兆しは今のところないとの事である。

06-OT 　スウェーデンはＥＵで最も難民を受け入れる国.　09.07.16

スウェーデンは、今年の下半期のＥＵ議長国である。その大きな課題の一つは、増えつつあるアフリカ、南アジア、中近東からの難民や移民の問題である。
スウェーデンは紛争地帯からの難民を多く受け入れてきたことでも有名である。イラク紛争の時はイラク人の難民を世界で最も多く受け入れた。2006-2008年の3年間で人口の約12.5万人の難民を受け入れたことになる。これは、人口1000人口当たり13.8％に相当し、ヨーロッパ主要国の中で最も高い割合である。　Dn.
・難民受入国(2006～8年統計)      ・人口1000人当り難民受入
①フランス　20.3万人(難民数)     ①スウェーデン　13.8人
②英国　15.8万人                                ②　オーストリー10.2人
③独・スウェーデン12.5万人　   ③　ベルギー　　  6.3 人
④オーストリー　8.5万人               ④　アイルランド 4.9人
⑤イタリア　7.5万人                         ⑤　オランダ  3.5人

25-W. 世論調査：経済不況が深刻化した場合、税を上げるか下げるか？　09.06.18

FSI[世論調査研究所]が今の不況が深刻化した場合、どの様な部門やセーフティーネットを節約すべきか、節約すべきでないか、又、サービスのレベルを維持するために税を上げて良いか否かの世論インタヴユ–を2－3月に行い、1540名からの回答をまとめた。　それによると、今のサービスレベルを維持するために税金を上げても良いとする人が圧倒的に多い事がわかった。特に、学校、医療、年金、育児などのサービスレベルを維持するには税を上げるべきと思う人が、50－70％を占めている。税を下げるべきと思う人は平均10％前後である。　保守政党支持者でも45－63％の人が、主要なセーフティーネットの維持に税を上げる事には賛同をしている。
経費を下げるべき部門としては防衛費の削減を求める人が多く、インタヴュ－した半分近い人がそう思っている。

05-OT. スウェーデンの労働組合組織率の低下傾向　09.0618

スウェーデンの労働組合組織率は世界で最も高い率の国にとなっているが、組織率が最も高かった1993年の85％から徐々に低下して、2007‐8年には71％と言う最低を記録している。特に、2007年度からの保守中道政権による個人負担の失業保険料金が引き上げられた事によって、更に組合からの脱退者が増えだした。特に一般企業・サービス部門での労働組織率は低く、2007－8年では70％を下回わり、逆に経営者側の組織率は80％といくらか上昇している。
2008年度の産業別労働者組織率は公共部門で84％、工業(産業)部門で79％、公共以外のサービス部門では59％であった。

55. 高等学校でのジェンダー促進教育に落第点！　09.06.05．

DEJA(学校におけるジェンダー教育推進代表団)は、高等学校教育でジェンダー教育が満足に行われないと指摘した。校長.先生たちのジェンダー意識や指導が不足していると言うものである。慣習的な性的役割に影響されない教育や指導をさらに推し進めて行く必要があるとしている。模範的な例としてナッカ・コミユーンでは、3人の先生がジェンダー専門教師として高等学校を回っている。カールスタッドでは、4名の先生が動いている。代表団は来年12月までに報告書をまとめる事になっている。　lenita.jallhage dn

PS: スウェーデンの高校での特徴
①　生徒一人の費用が男性生徒の方が約７％多くかかっている事　②　女性生徒の成績が女性生徒より約10％もよく、差があり過ぎる事（1980年末から女子生徒。
この原因は、男性生徒の方が機械.IT関係の職業を多く目指すためではないかと見られています。
PS: DEJA,学校におけるジェンダー教育推進代表団：　2008年、教育庁が設けた“学校におけるジェンダー教育調査の諮問委員会”であり、関係団体代表や有識者９名の構成になっている。　代表団は2010年12月までに学校でのジェンダー教育の現状と改善提案を提出する事になっている。(Delegationen för jämställdhet i skolan)

22-TE スウェーデン人は緊急時に30,000クローネ(約４0万円)用意できるか？　2009.05.17

経済不況の中で失業者が増えている。今の状況の中でスウェーデン人は、何かの理由で緊急に3万クローネ(約40万円)を用意できるかと言う調査をある銀行(SEB)が行った。　その結果、約３５％が即時に調達する事が難しいと言う結果が出た。昨年の同じ調査では２８％であったから、ここでも経済悪化の影響がが見られた。　男性の高齢者ほど調達が容易になるが、女性の高齢者は年金額が少ないこともあって緊急の調達が難しくなる。　調査対象数は1,000名。

合計	６４％	２９％	６％	１％
男性	７２％	２４％	３％	１％
女性	５７％	３４％	９％	０％
18-29才	４７％	４７％	６％	０％
30-49才	６２％	３１％	７％	０％
50-64才	７５％	１９％	５％	１％
65～才	７１％	２２％	６％	１％

54．子供が病気になると、やっぱりお母さんが仕事を休む！　08.11.04

スウェーデンでは子供が病気で保育園や学校を休むとどちらかの親が児童看護休業を有給で取れる（月給の80％）。男女均等政策から父親の取得を推し進めてきているが、父親の看護休業取得率は2006年の36.8％をトップにして、この数年は低下気味にある。　男女参画オムブツマン(JamO)は、この傾向を単なる経済的な理由ではないとしている。　男女均等の認識がまだ一般に浸透していないためであると見ている。2007年と2008年（9月まで）の父親取得率は35.7％で、母親の約1/3である。
PS:　一時的親手当(Tiffallig foraldrapenning, VAD(Vard av barn)=児童看護とも呼ぶ)は、
12 才未満の一時的病症児童の親を対象としている。場合によっては他の人でも良い。　年間最高６０日の看護が出来る。ただし、症状によっては18才まで、看護日数も無制限の休業を取得する事も可能である。

53.　難民の増加と経済危機による帰国支援　　081031

スウェーデンへの難民がこの数年間で増えているが、最近の経済不況により、帰国を望む人/家族に最高75,000クローナ（約100万円）を支援する事になった。紛争状態が落ち着いてきた主にイラク、ソマリア、パキスタンからの難民からである。
スウェーデンが今年の9月までに受け入れた難民は約11,500人で、昨年の同じ期間の81,000人よりも3,500 人増えている。今回の支援額増加でどの程度の帰国希望者が増えるかは政府側としても予測できないとしている。（最近の難民帰国数は約36-38％）DN

52． 後進国における出産時の母親死亡の低下しない事に批判.　091024

3名の女性政治家、EU委員会福会長：M.Wallstrom, 　スウェーデン高齢者・国民健康大臣：M.Larsson,　CWWLM(Council of Women World Leaders Ministerial initiative)・アイルランド大統領：Ｍ.RobinsonがUN(国連)加盟国を非難する共同声明を出した。
2000年にミレニュム宣言として、2015年までに世界の貧困を半減させることを国連加盟国189カ国が一致したのにもかかわらず、多くの目的が一向に進んでいないというものである。　この3名は10月24日の国連記念日を迎えるにあたって、後進国での出産時における健康・衛生・医療処理改善の為の財政的・人材的支援を強化すべき事を訴えた。
WHO報告によると、2006年では50万人の母親が出産時に死亡している。母親を亡くした子供は2年の内に死亡する割合も高い（母親が生存している乳児死亡率の10倍）。
ミレニュム宣言は5つの公約からなっていて、到達目標を2015年としている。　
①　貧困の半減化　②　全児童に学校教育　③　男女均等促進　④　乳児死亡率の抑制　⑤　母親（出産時）の死亡率の半減　⑥　エイズや他の感染病の防止　⑦　持続的発展　⑧　発展の為のグローバル・パートナーシップの確立.　　DN.社説

51. ホワイト・カラー労働者組合(UNION)新女性会長：Cecilia Fahlberg　081015

ホワイト・カラー労働組合(The Union)の新代表に女性が選出（10月9日）されました。　これでスウェーデンを代表する3大労働組合（ブルーカラー労働者組合LO, Union,  高学歴労働者組合SACO）の最大組合LO会長に次ぐ二人目の女性会長が誕生したことになる。Unionは俗にホワイトカラー組合と呼ばれ、企業や組織での中堅責任者を含む事務系労働者が中心となっている労働組合で組合員数は約50万人、職場数は6.6万ヵ所である。
　新代表は、今でも女性の上役は差別されている事を指摘する。　約800名の女性上役（課長、部長クラス）を対象とした最近のアンケート調査によると、女性ということで差別を経験した人が多い、特に男性の従業員が多い職場では4名に一人が差別を経験していると指摘して、今後の取り組む課題となるとしている。

 

 

 

50. 　男女均等オンブツマンがスポーツ団体に警告　081006

均等オンブツマン： A-B.Bergstrom 女史はスウェーデン全国スポーツ協会（ＲＦ）は男女均等政策のポリシー推進の努力を遂行していないことを強く批判した。スウェーデン男女参画法は1991年に改正（追加法案）され、①　男女賃金、労働条件、教育訓練における男女間の格差を無くすための独自のポリシーを作成すること、②　管理者には、男女参画推進の為の具体的な年間作業計画を作成することが課されている。　オンブツマンは、全国スポーツ協会に所属する18団体の多くが、規定されたポリシーを遂行していないと指摘した。